12
2014

日陰に放つ、青空のための光

CATEGORYスナップ
ここは雪の迷宮です。大人の背丈よりも高い雪の壁で閉ざされた空間は、大部分が日陰になっています。そして空には太陽がさんさんと輝いていて、日陰に露出を合わせてしまえば、すがすがしい青空はたちまちオーバーヒートしてしまうでしょう。

真っ白な青空に何の価値があるでしょうか?

fill flash02
Nikon D800/Nikkor 16-35mm F4G ED VR



写真を撮るときに、私たちは予め決めなければならないことがあります。それは、どこを適正露出にするかです。


私は、このブログで何度も書いていますが、いつも空の色を適正に露出したいと願っています。適正露出になった空は、ピクチャーコントロールがニュートラルであっても十分な色彩を画面内で放ってくれるからです。逆に、露出オーバーになった空は、たいてい、どうしようもないものです。

このときも、空の色を写したいと考えました。空の色と、雲のディティールを写すために、落ち着いて、マニュアルで絞りとシャッターを決めます。事前に(誰もいないときに)テストショットを撮り、モニターフードを使ってしっかりと空が写せているかを確認するほど、冷静でした。雪の中だから頭が冷えていたんだと思います。


(今回モニターフードは、サンワサプライのネックストラップを使って首からぶら下げていました)


もちろん、そのままでは地上が暗くなってしまいます。
ニコンのDSLRカメラにはDライティングという、暗部を明るく持ち上げる現像処理が備わっていますが、このメーカーにはそれよりも遥かに優れたスピードライトという製品があります。私はSB-910を使いました。


ここで重要なのは、日陰は日陰のままにしておくべきだということです。叡智の結晶であるSB-910を地上の太陽にして、日陰を日向に塗り替える必要はありません。


fill flash01
Nikon D800/Nikkor 16-35mm F4G ED VR


このときフラッシュが果たすべき使命は、被写体を特設の人工日向に引きずり出してストレートフラッシュの鋭い一撃でボコボコに…もとい、キツい陰影をつけることではありません。被写体の目にキャッチライトを入れる程度でいいのです。そうすればほんの少しだけ被写体の露出は適正に近づき、顔色が伺えるくらいにはなります。

見た目に自然なくらい控えめに、日陰に光をちょっと注ぎ足すくらい。fill flashというライティングです。

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