24
2016

フラッシュベンダー2-XL Proを自ら試す

ROGUEのフラッシュベンダーは、いつの間にか”2”になっていました。シリーズ中で最も大きいXL Proをメインライトとして使ったライティングを考えます。



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Nikon D800/Nikkor 24-70mm F2.8G ED


フラッシュベンダーとは?

ROGUEのフラッシュベンダーシリーズは、クリップオンフラッシュのヘッドに直接取り付けるタイプのライトシェイパーで、基本的にはリフレクターパネルとしての機能を持っています。クリップオンフラッシュに内蔵されている“白いベロ”を巨大化させたものがフラッシュベンダーだと考えて間違いではありません。

フラッシュベンダーは、変形するフレームがリフレクター内部に組み込まれているので、パネルをただの平面だけでなく、カーブさせたり円筒形にして、特殊なライティング効果を得ることも可能です。


そのシリーズにおけるフラッグシップモデルとも言えるXL Proは、リフレクターが大きいだけでなく、通常のアタッチメントであるディフューザー以外に、グリッドがついたディフューザーもオプションとして付属します。

(ラインナップにはXL Proもリフレクター単品の商品が存在していますが、日本国内で手に入るのはオプションがセットになったバリエーションのみです)



フラッシュベンダー3段階_800



過去に、同じようにクリップオンフラッシュに取り付けるディフューザーパネルを使い、あまりにもひどい結果になってから、この手のリフレクターに懐疑的になっていたのですが、ROGUEが公開している動画が素晴らしかったので購入に至りました。

忘れてはならないのは、多くの場合でライトシェイパー自体が悪いことはほとんどなく、その使い方が悪いのです。


リフレクター

まず、アタッチメントなしで、単純にリフレクターとして使用します。反省を踏まえて、今回は基本的にすべてリモートライティングで、フラッシュベンダーをつけたSB-910をライトスタンドに載せて使用しています。



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Nikon D800/Nikkor 24-70mm F2.8G ED




フラッシュの光が上側にも広がるので、天井バウンスの効果が期待出来ます。

場合によってはソフトボックスより光のロスが多かったり、光の向きを完全にコントロール出来ず使いにくいかもしれませんが、一般的な室内やオフィスでポートレートを撮る必要に迫られたときには、この”素の”フラッシュベンダーが役に立つことでしょう。天井バウンスさせると同時に指向性のある光も使うことが出来るので、1灯だけでも被写体に適度な立体感を出すこと可能だからです。

このリフレクターは使用するロケーションによって効果の現れ方が変わってくるので、メインライトとしては最も使いこなしが難しい形態だと感じました。一方で、最も自由に形を変えることの出来る状態でもあるので、フィーリングでライトを組むのが好きな人にとっては、とても使い勝手の良いライトシェイパーかもしれません。


ディフューザー

ディフューザーのアタッチメントをつけると、ソフトボックスと同じような使い方が可能になります。

今まで反射したり通り抜けてどこかに飛んでいっていた光が、1つのまとまりをもって拡散されるようになり、光がどの方向に広がるかが容易に判るようになります。



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Nikon D800/Nikkor 24-70mm F2.8G ED




被写体を挟むように上下にライトを配置する”クラムシェルは、写り方が免許センターの証明写真やプリクラとよく似ているので、一般の人には”おなじみ”のライティングかもしれません。


クラムシェルにするためには、メインライトの下にアッパーライトかレフを入れる必要があります。このとき、メインライトの真下にライトスタンドのポールが存在すると、下側にライトを配置するのが難しくなります。
そのため、ブームスタンドを使ってライトを脇から伸ばしてくるのが一般的です。

フラッシュベンダーならブームスタンドは必須ではありません。
スピードライトを自由雲台の上にマウントし、それをスタンドに対して90度の角度になるように傾ければ、メインライトの下側に空間を確保することが出来ます。

私は自由雲台型のアンブレラホルダーを使っているので、ただそれがあるだけでクラムシェルのメインライトを作ることが出来ます。ブームはあると便利ですが、アベンジャーのクランプは重くてスペースをとるので、持ち出さずに済むならそれに越したことはありません。フラッシュベンダーと自由雲台の組み合わせがお勧めです。


グリッド

発光面は約33x16cmと他の形態時より狭くなりますが、グリッドつきのソフトボックスでこれほど組み立てやすく、持ち運びもしやすい商品はありません。



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Nikon D800/Nikkor 24-70mm F2.8G ED




グリッドは難しいライトシェイパーのような感じがしますが、実際は、指向性が高いライトほど撮影結果が予測しやすいので扱いやすいです。特に、被写体と背景をそれぞれ別のライトで露光したいとき、アンブレラやソフトボックスのように光を拡散させるライトシェイパーを使うと、あちこちにつや消しの黒い板を立てて光を遮断しなければならなくなります。

グリッドを使えば光の拡散は大幅に制限されますから、背景を真っ暗に落とすのも簡単です。グリッドのついていないソフトボックスで同じような写真を撮るには、ライトを被写体にかなり接近させつつ、背景は被写体から離す必要があります。狭い部屋では困難な撮影が、グリッドを使うことで容易になります。


総評

これら以外にも、フラッシュベンダーは円筒形に丸めてスヌートのような使い方が出来ますし、リフレクターを自由な形にして、面光源とバウンス光の比率を微妙に変化させることも可能です。

多くの場合において、大きなライトは美しい効果が期待出来るので、XL Proであってもフラッシュベンダーが役不足になるシーンが多々あります(最大サイズでも、たかが34x30cmしかありません)。これならEzybox IIの方が圧倒的に大きいですし、ライトソースとしてスピードライトを2個以上使えるので、FPシンクロ撮影におけるアドバンテージもあります。


しかし、小さいことが好ましい場合もあります。

フラッシュベンダーが役立つのは、ライティング機材の設置スペースが限られるような場所や、様々な効果を狙ったライトを多数設置したい場合です。フラッシュベンダーは軽量なので、いわゆるナノスタンドのような設置面積の狭い小型スタンドでも安定して設置することが出来ますし、スピードライトに付属する小さなスタンドを使って地面に直置きすることも十分可能です。

薄く折りたためるのも、複数個使う気にさせてくれる製品特徴です。


XL Proは特にポートレートを撮るのに向いているので、静物を撮るなら、もっと小さいサイズを補助的に使うのが良いかもしれません。限られたスペースでクリップオンフラッシュを使った多灯ライティングを敢行したい人にとって、フラッシュベンダーは良い味方になりそうです。

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2 Comments

おいちゃん  

ソフトボックスタイプは?

こんにちは
ブログ勉強になります♪
クリックオンストロボを1台持っています。
フラッシュベンダーⅡのソフトボックスLを検討していますが、
室内で2~3人を撮るのでも、天井バウンスするより役立ちそうですか???

2017/04/20 (Thu) 16:04 | EDIT | REPLY |   

しゃるる  

>おいちゃんさん

ご覧いただきありがとうございます。

ライトスタンドを使って、フラッシュベンダーをリモートフラッシュにつけて使うのであれば役に立ちます。
その場合、フラッシュの光軸はグループの最も遠く離れた被写体を狙うようにしてセッティングすると効果的です。

カメラのホットシューにのせたフラッシュにつけて使うのであれば、室内では光が硬すぎて、あまり良い結果にはなりません。その場合は、天井バウンスの方がソフトで自然な光を得られるでしょう。

2017/04/21 (Fri) 01:05 | EDIT | REPLY |   

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