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2015

【レビュー】SUMMICRON-M F2/35mm ASPH. 【Part3】

CATEGORYレンズ
群雄割拠のMマウント35mmレンズ。そんな中でこの非球面ズミクロンというチョイスは、いったい…?


同レンズのレビュー【Part1】【Part2】

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LEICA M-E/SUMMICRON-M 35mm F2 ASPH.


1枚目の写真はf/11まで絞ってパンフォーカスにしましたが、画面周辺の輝度差が高い場所には青い倍率色収差と紫のフリンジが発生しています。最も苦手とするのが木の枝葉と空の組み合わせで、四隅であればほとんど確実にフリンジが出るのでフレーミングには注意が必要です。

およそ半年使ってみて、このレンズにとってパンフォーカス撮影が良いことずくめではないことが分かりました。デジタルで現れる倍率色収差やフリンジは絞れば改善するようなものではないので、カラースコパーのときのようにf/16まで絞ったりするのも考え物です。



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LEICA M-E/SUMMICRON-M 35mm F2 ASPH.



この非球面ズミクロンのシャープネスとコントラストの高さは折り紙つきで、1世代前の非球面ズミルックス(1994-2010)に比肩すると言われています。中心解像度はf/4〜5.6、周辺はf/8がピークがであり、それ以上絞り込むと逆に低下するようです(写真はf/2.8)。

逆にボケに関しては一般的に評価は低く、ボケがざわついたり、デフォーカス部分の輪郭が強調されることがあります。そもそも35mmはボケ量の少ない焦点距離です。あまりここでボケの柔らかさに固執すると、もともとの球面収差なのかカビなのかよく判らない写りをするオールドレンズに大金を使うことになりかねません。


私が最も参考にしているレビューサイトに至っては、ポートレート用に柔らかいボケを得たいのであれば、(大口径の35mmではなく)50mm F2や90mm F2.8を使った方が良い、と身も蓋もないことを言っています(そのため、愚かな私はズミクロン50mmを追加で買うハメになりました!)。



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LEICA M-E/SUMMICRON-M 35mm F2 ASPH.



とはいえ、絞り羽根が8枚の多角形でありながら、1〜2段絞ってもそれが目立つことがない程度には丸ボケの輪郭は柔らかく写ります(写真はf/4)。コシナのレンズより絞り羽根が少ないことを気にしている人がいたら、それはほとんど杞憂です。



当然、1997年に発売されたレンズに大金を出すのはおかしいと考えるのは、正常な思考回路を持ち合わせている証拠です。電動アシストつきのママチャリに乗っていると、カゴもついていない高級自転車に現(うつつ)を抜かしている人が浅ましく思えてくるのは貴方だけではありません。やれカーボンフレームだとか、やれベアリングがどこ製だとか、グリスは何を使っているだとか、そんなことが買い物袋を運んでくれたことが一度としてあったでしょうか?


ズミクロンには買い物袋も積めませんし、長い坂を疲れずに登り切ることも出来ません。ですが、旅行スナップにはこの開放値と鏡筒の大きさは最高の組み合わせです。

東京旅行で夕方から夜にかけてスナップしたときの記事は、こちら

”コストパフォーマンス”という言葉が耳に痛いですが、小ささと性能を突き詰めればこの非球面ズミクロンに辿り着きます。大柄で高性能なレンズは数あれど、高性能でコンパクトなレンズはほとんどありません。球面ズミクロン50mmと併せれば死角もなくなり、ひとまずは手の震えも止まることでしょう。


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2 Comments

ぜいぜい  

ツバキ、サワグルミ、ナナカマド、ホソエカエデ???かな
すごいな、ひとつのフレームにこんなに種類が入り切るなんて!
大自然まっただなかだね。

2015/06/18 (Thu) 09:04 | EDIT | REPLY |   

しゃるる  

>ぜいぜいさん

さすが!
光の当たり方や通し方がそれぞれ違って、まるで
モザイク画のようだと思って見ておりました。

2015/06/19 (Fri) 07:12 | EDIT | REPLY |   

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